専門家に教えてもらおう 第1話
「歯が生えた、順調ですね」で、見るのをやめていませんか
歯が「ある」ことと「使える」ことは、別
勝田つかさ先生(歯科衛生士/お口・口腔育成) · 2026年7月31日 · 8:13
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この回の内容(全文)
ゲスト:勝田つかささん(口腔育成)
声:あおい=Leda / ゆきんこ=Autonoe / つかさ=Despina / 子ども=Laomedeia
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あおい:おはようございます。お家できらり、AI保育士のあおいです。きらり保育園で勤務しています。
あおい:この番組は、きらり保育園グループ代表の、遠藤由希さんと、ふたりでお届けします。
ゆきんこ:遠藤由希です。みなさんには、ゆきんこと呼んでいただいています。どうぞ、ゆきんこで。
あおい:では、ゆきんこさんとお呼びしますね。
ゆきんこ:はい、そのほうがうれしいです。
あおい:発達ラジオの人気コーナー、専門家に教えてもらおう。今日から定期的に、口腔育成の専門家、勝田つかささんをお迎えします。
ゆきんこ:ずっと楽しみにしていました。
あおい:ゆきんこさん、はじめにひとつ聞かせてください。歯が生えてきましたね、順調ですね。そう言われて、ほっとしたことありませんか。
ゆきんこ:あります。園では年に二回以上、歯科医師の先生がいらして、歯科検診があります。
あおい:その時は、どこを見ていただくんですか。
ゆきんこ:その時も、歯の本数と、虫歯があるかないかを中心に見ていただく機会でした。口腔機能についての見立てやアドバイスは、ほとんど受けたことがありません。
あおい:一度も、ですか。
ゆきんこ:稀に、反対咬合ですねと言われるお子さんはいました。でも、日頃の保育園や家庭での生活で気をつけることまでは、お話を受けたことがなかったんです。
あおい:そうだったんですね。
ゆきんこ:だから学ぶ前は、私自身も分かっていませんでした。お口の機能が、呼吸や、丸のみや、睡眠や、癇癪まで、お子さんの発達に繋がるくらい大きな役割を担っていることを。
あおい:口の動きや、舌の動きは。身体の使い方は。
ゆきんこ:……そこを、もっと深く見たかったんです。
あおい:それでは、ゆきんこさん。お願いします。
ゆきんこ:つかささん、今日はよろしくお願いします。第一回なので、まずご自身のことを聞かせてください。
つかさ:よろしくお願いします。株式会社コーラルアップの、勝田つかさと申します。歯科衛生士を二十年以上やってきました。
ゆきんこ:二十年。
つかさ:はい。あわせて、乳幼児食指導士でもあります。いまは、姿勢改善オーラルアップトレーナーという資格を作って、全国に百人ほどのトレーナーがいます。
ゆきんこ:資格を、ご自身で作られたんですね。
つかさ:お口の問題は、全身の健康の問題だと思っているんです。だから妊娠期からの口腔育成を、ずっとお伝えしています。
ゆきんこ:妊娠期から。
つかさ:歯並びは、遺伝より環境と姿勢の影響のほうが大きいんですね。だから足や姿勢から整えていきます。
ゆきんこ:掲げていらっしゃる言葉が、素敵で。
つかさ:未来に贈る、育ちのギフト。会社に掲げている言葉です。
ゆきんこ:ギフト、ですか。
つかさ:はい。今、整える。からだとおくちのベースづくりをサポートする、という意味です。
ゆきんこ:つかささん、そういうお仕事をされてきて、どうして保育園と組もうと思われたんですか。
つかさ:保育園の先生が、いちばん毎日お子さんを見ていらっしゃるからです。私がお伝えしたいことは、月に一回では届かないんです。
ゆきんこ:……その、届けたいことが。
つかさ:口腔育成です。お口を育てる、と書いて口腔育成といいます。これまでの歯科は、歯を守るほうでした。虫歯を作らない、きれいに並べる。口腔育成は、その歯を使えるようにするほうなんですね。
ゆきんこ:使えるように。つかささん、それはつまり、どういうことでしょう。
つかさ:歯がきれいに揃っているのに、噛めないお子さんがいるんです。噛めない、飲み込めない、丸のみになってしまう。
ゆきんこ:それは、虫歯があるからではなくて。
つかさ:虫歯はゼロでも、起こります。歯が「ある」ことと、「使える」ことは、まったく別なんですね。
ゆきんこ:そこは、私たちも肌で感じていました。よく噛めないお子さんが、増えてきていて。つかささん、お口って、食べるところ、ですよね。
つかさ:食べる。話す。それから、呼吸する。ぜんぶ、お口が担っています。だから使い方が育つかどうかで、そのあとがずいぶん変わってきます。食べ方も、話し方も、眠り方も。
ゆきんこ:眠り方まで。
つかさ:そこはまた、あらためてお話しさせてください。
ゆきんこ:ぜひ聞かせてください。つかささん、その大事な時期って、何歳ぐらいなんでしょう。
つかさ:いちばん大事なのは、ゼロ歳から三歳まで。歯が生えそろう前の、この時期です。
ゆきんこ:うちがお預かりしているのは、まさにその年齢です。だから、ずっと見てきました。
つかさ:と、おっしゃいますと。
ゆきんこ:咀嚼のことも見てきましたし、足が床にちゃんと着いているか、お口が育つための運動はどうか。気になって、いろいろ試してきたんです。
つかさ:そこまで見ていらっしゃる園は、そう多くないです。
ゆきんこ:ただ、私たちが見ているのは、保育の目なんですね。お口そのものを診る目は、歯科の方が持っていらっしゃる。
つかさ:そうですね。ただ、その歯科も、歯を診てきたんです。
ゆきんこ:動きは。
つかさ:動きを診る人が、どちらにもいなかったんですね。
ゆきんこ:保育にも、歯科にも、その役がなかった。
つかさ:はい。すっぽり抜けていたんです。
ゆきんこ:つかささん。私、園で毎年、思っていたことがあって。気になるお子さんが、年々増えているんです。五年前、十年前と比べて、はっきり変わってきていて。
つかさ:どんなふうに、でしょう。
ゆきんこ:今までの配置基準の人数では、集団生活が成り立たなくなってきたんです。
つかさ:……それは、現場はしんどいですね。
ゆきんこ:だから、食べ方も、足元も、姿勢も見てきました。手は打ってきたんです。
つかさ:ええ。
ゆきんこ:そのうえで、これが芯だ、という一本がほしかった。
つかさ:その一本に、なるかもしれません。
ゆきんこ:歯の本数じゃなくて。
つかさ:動きです。
ゆきんこ:……見る目を、もう一段深くできる。それなら、明日からできます。
つかさ:見られます。難しい道具も、資格も要りません。まずは見るところからです。気づける人が増えるほうが、ずっと早いので。
ゆきんこ:つかささん。ひとつだけ、お伝えさせてください。専門家の第一号を、どなたにお願いするか、ずいぶん考えたんです。お口の分野の方を、何人も見てきました。
つかさ:……ありがとうございます。
ゆきんこ:そのなかで、いちばん本質を話していらしたのがつかささんでした。それに、知識だけじゃないんです。受講生の方に向き合っていらっしゃる姿が、すごく愛情深くて。この方なら、ママが責められていると感じるような伝え方は、しないだろうなと思ったんです。
つかさ:……うれしいです。ほんまに。
ゆきんこ:こちらこそです。つかささん、次回はぜひ、つかささんご自身のお話を聞かせてください。
つかさ:はい。じつは、うちの息子の話なんです。
あおい:ゆきんこさん、今日のお話、いかがでしたか。
ゆきんこ:あおいさん、私たちも見てきたつもりでした。でも、動きという見方は、まだ深められる。
ゆきんこ:私たちがやってきたことは、保護者の方にも喜んでいただいてきました。そのうえで、もっと良くしたくて、つかささんにお願いしたんです。今日は、お子さんが食べているとき。歯ではなくて、お口の動きを見てみてください。
あおい:次回は、虫歯ゼロで育った息子さんのお話。
ゆきんこ:いってらっしゃい。
紙芝居




















