専門家に教えてもらおう 第8話
眠れない、怒りっぽい、おねしょ
噛む回数ひとつで変わるかもしれない
勝田つかさ先生(歯科衛生士/お口・口腔育成) · 2026年9月11日 · 5:31
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この回の内容(全文)
あおい:おはようございます。お家できらり、AI保育士のあおいです。
ゆきんこ:きらり保育園代表の遠藤由希です。ゆきんこと呼んでください。
あおい:専門家に教えてもらおう。口腔育成の専門家、勝田つかささんです。
あおい:今回は、睡眠、気持ちのコントロール、トイレのお悩み。これ、お口と関係あるの、というお話です。
ゆきんこ:そう言われて、すぐには結びつかない方も多いと思います。私も、そこは順番に教えていただきました。
ゆきんこ:私自身も、娘の子育てで、どうしたらいいのだろう、と悩んだ経験があります。そのなかで、咀嚼のことや、睡眠のことなどを知りたいと待っているママは、たくさんいらっしゃると思うんです。今日は、つかささんからお口と子育てのお悩みの関係について教えていただけますか。
つかさ:はい。お口が育つと、いろんなものを育ててくれるんですけれど、解剖学的にも、生理学的にも、お口って、脳神経とのつながりが非常に多いんですね。
ゆきんこ:お口と、脳神経。……つかささん、そこを、もう少し聞かせてください。
つかさ:たとえば、呼吸です。鼻で呼吸をすることによって、脳の適正な温度を保っています。脳への正常な働きかけや、血流をしっかり送るところにも関わっています。
ゆきんこ:鼻で息をしているかどうか。それは、お昼寝のときに、私たちがいちばん見ている姿です。
つかさ:それから、咀嚼です。よく噛むと、唾液が分泌されますよね。実は、唾液の分泌には自律神経が深く関わっています。噛むことで唾液が出るという一連の働きそのものが、自律神経の働きともつながっているんです。
ゆきんこ:呼吸と、噛むこと。どちらも、保育園で毎日見ている子どもたちの姿ですね。朝ごはんを食べて登園して、遊んで、食事をして、お昼寝をする。私達保育者は、一日の中で、子ども達の呼吸や食べる姿を見る場面がたくさんあります。
つかさ:そうなんです。だからこそ、保育の中で見えてくる子どもたちの姿と、お口の発達は切り離して考えられないんです。なかなか寝つけない、気持ちを切り替えるのに時間がかかる、落ち着いて過ごすのが難しい。そんな姿にも、実はお口の発達が関係していることがあります。
ゆきんこ:お口の発達が関係していると思った時に、つかささんはどんなところを見ていくのか、ポイントを教えていただけますか。
つかさ:私が大切にしているのは、お口を直接トレーニングすることよりも、まずはお口がしっかり使える体をつくることなんです。
ゆきんこ:お口そのものではなく、体のほうから、ということですか。
つかさ:体の使い方や姿勢、呼吸などにアプローチしていくと、結果として、噛む回数が増えたり、お口を閉じて鼻で呼吸しやすくなったりすることがあります。
ゆきんこ:体を整えると、お口が後からついてくる。前にお話しした、ハイハイの回でうかがった、発達の順番を飛ばさない、というお話と、同じ形なんですね。
つかさ:同じです。その結果として、感情のコントロールができるようになったり、睡眠がよく取れるようになったり。それから、お口がぽかんと開いているお子さんは、おねしょが多いことがあるんですけれど、そこの改善につながってきた、ということもありました。症例としては、たくさん見ています。
ゆきんこ:なるほど。睡眠や気持ちの切り替え、トイレのことも、お口の発達と関係している可能性があるんですね。そういう姿を見たときに、「どうしてだろう」と悩んでしまう保護者の方も多いと思います。
つかさ:そうなんです。原因が一つとは限りません。だからこそ、まずは普段の「噛む」という動作や「鼻で呼吸する」というところから見てみるのも一つだと思います。咀嚼の回数が増えることで変化が見られることもありますし、鼻呼吸がしやすくなることで変わることもあります。お口だけを見るのではなく、体全体から見ていくことが大切なんです。
ゆきんこ:噛んでいる回数や、鼻で呼吸しているかどうか。それなら、明日から子どもたちの様子を見ながら確認できますね。
つかさ:だからこそ、保育の現場との連携を、もっともっとできたらと思っているんです。
ゆきんこ:できます。これから一緒にやっていくことで、身近なところをちょっと変えてあげるだけでも、お口にはすごい可能性がある。私は、そう思っています。
つかさ:毎日そばにいらっしゃる方にしか、拾えないものがありますから。
あおい:原因が分からない悩みが、噛む回数ひとつで変わるかもしれない。
ゆきんこ:今日は、お子さんが日中どんなふうに口を使っているか、少し見てみてください。口がぽかんと開いていることがあるか、鼻で呼吸しているか。まずは、いつもの様子を知るところからで大丈夫です。
あおい:次回は、つかささんが誰に向けて話しているのか、というお話です。
ゆきんこ:いってらっしゃい。
紙芝居








