ゆきんこ社長の発達ラジオ 第3話
腸と脳の、つながり
理由が見えない日の、もうひとつの視点
遠藤由希・ゆきんこ先生(発達ナビ監修/きらり保育園グループ代表) · 2026年8月14日 · 4:26
登録なしで聴けます。
この回の内容(全文)
おはようございます。お家できらり、「きらりの発達ナビ」の時間です。
きらり保育園代表の遠藤由希と申します。保育士です。
現在、宮城に5園、大阪に1園、6つの保育園と、小児訪問看護ステーションを運営しています。
私はこれまで10年間、0歳から2歳の子どもたちの育ちを、保育の現場で毎日見てきました。
詳しいプロフィールは、画面の上のプロフ欄からご覧くださいね。
きのうは、おやつを選び直したお話をしました。
きょうは、その学びの中で出会った「腸と脳のつながり」のお話です。
きらり保育園の、朝の玄関から始めさせてください。
八時すぎ。くつ箱に、小さな靴がひとつ、またひとつと増えていきます。
おはよう、とお子さんを受け入れたとき。
あれ、今日はなんだか元気がないな、と感じることがあります。
大好きなお家の人と離れるのが寂しいのかな。
昨日は何時に寝たんだろう。
朝ごはんは食べられたかな。
体調に変化はないかな。
遊びに誘ってみても、いつもより抱っこを求める時間が長かったり、なんとなく気持ちが安定しなかったり。
お家で何かあったのかな。
私たち保育士は、小さな変化を見ながら、いろいろな可能性を考えます。
夕方のお迎えでその日の様子をお伝えすると、実は家でも最近そんな感じなんです、とお家の方からお話を聞くこともあります。
園でも見ている。ご家庭でも見ている。
それでも、どうして今、この子はこんなにしんどそうなんだろう。
その理由がなかなか見えてこないことがありました。
私自身、以前から、食べたもので身体はつくられていくということは感じていました。
でも、さらに学びを深める中で、大きなキーワードになった言葉があります。
それが「腸と脳のつながり」です。むずかしい言葉で、腸脳相関といいます。
むずかしそうですが、中身は身近です。
大人でも、緊張するとおなかが痛くなることがありますよね。
あれが、おなかと気持ちのつながりです。
腸と脳はまったく別々に働いているのではなく、神経やホルモン、免疫などを通して、お互いに影響し合っていることが分かっています。
そのことを学ぶうちに、思うようになりました。
これまで子どもたちを見ながら感じていた「なぜだろう」を、食や腸の状態という視点からも、考えてみる必要があるのではないか。
癇癪が増える。落ち着きにくい。食べムラや偏食がある。なんとなく元気がない。気持ちの波が大きい。
もちろん、こうした姿には発達の段階や睡眠、生活環境、感覚の特性、体調など、さまざまな要因が関係しています。
腸だけが原因という単純な話ではありません。
でも、腸内環境や食生活も、子どもの心と身体の状態を考えるうえで、大切な視点のひとつなのだと知りました。
そこで私たちは考えました。
だったら、園で毎日、子どもたちが口にするものから見直してみよう。
こんどは、きらり保育園の調理室をのぞいてみてください。
棚に、毎日使う調味料が並んでいます。
その一本一本を手に取って、裏の原材料の表示をあらためて見ていく。
子どもたちが楽しみにしているおやつも、普段使っている食材も、同じように。
糖質の摂り方を考えたり、できるだけシンプルなものを選んだり。
知ったからには、まず、私たち、きらり保育園のできることから。
そうやって、園の食環境を少しずつ見直していきました。
10年間、子どもたちを見てきたからこそ、ずっと心の中にあった疑問があります。
この子のこの姿には、何が隠れているんだろう。
食を学び、腸と脳のつながりを学び、身体のことを学んだことで、これまで別々に見えていたものが、少しずつつながって見えるようになってきました。
だからこそ今、私たちは、子どもの「食べる」だけを見るのではなく、その子の身体全体を見る。
そんな視点を、保育の中でも大切にしています。
きょう、お子さんがぐずったときに、そういえばおなかの調子はどうかな、と思い出してみてください。
それでは、きょうも。笑顔で、いってらっしゃい。
紙芝居









